社会見学に行ってきました(^o^)
こんにちは！デンマークのオーデンセよりお届けします！
こちらでは暗く寒い冬も終わり、かなり日が長くなってきました。昼間は暖かく感じる日が増えました(*^^*)天気がすごくいい日が続いているので森の中の公園に行ってみると、ピクニックをしたり景色を眺めに来る人がたくさん！！デンマークでは冬の間は家の中で過ごすことが多いぶん、みんな春がくると嬉しくて外に出かけていくようです♪
さて今回のブログの本題ですが、私はデンマークの進路指導、「キャリアガイダンス」を卒論のテーマとして扱いたいと考えています。そのための情報収集ということで、先日フィールドワークに行ってきました！
訪問先はOdense Studievalg（Studievalg=「研究を選ぶこと」）です！大学に進学したい人たちに対して進路相談などのサービスを提供しているところです。対象は主に、高校生と高校を卒業した後大学に進学したいと考える若者。小さいオフィスですが、オーデンセの位置するFyn島全体を管轄してるところです。
ガイダンスカウンセラーと若者が話をするスペース↑
デンマークではもともとは高校で進路相談が行われていましたが、約12年前から進路相談を学校と切り離して専門家、つまりガイダンスカウンセラーによって行われるようになりました。このStudievalgは国内に7か所あって、どこに行っても同質のサービスを受けられます。（例えばオーデンセにいてもコペンハーゲンの大学の情報を正確に知ることができたり。）高校に出向いて、ワークショップを開いたり、国内の大学の情報を集めに大学に出向いたりするのも業務の一部。ちなみにカウンセラーになるには、資格をとるために大学で専門課程の勉強をし、実務経験をつまなければなりません。
今は次の秋から始まる新学期に向けて若者が一気に大学に応募する時期、ということで1年の中でも忙しい時だとカウンセラーの方がおっしゃっていました。面談や電話、メールでの相談などの対応が大変そうでした。（こちらでは一般的には高校課程修了の試験の成績が大学応募の時に考慮されます）
また、デンマークで特徴的なのが、若者の約75％が高校卒業後に1～2年勉学から離れて、働いたり旅をしたり自分の好きなように時間を使うこと。それからまた勉強したいと思ったら大学に進学します。（こういう風潮があるのは、大学の授業料が無料であったり、大学在学中に毎月奨学金がもらえたり、と手厚い保障があるということが理由の一つだと思います。）日本だと、大学に入って勉強していきながら将来やりたいことを見つける、という人も多いのかなと思います。
このデンマークのガイダンスカウンセリングという取り組みは、人口の少ないデンマークにおいていかに人材を活用するか、という課題への対応策の一つなのかな、と思います。「カウンセリングでは、大学進学について主にアドバイスしている。大学での専攻がその後の学生のキャリアに一貫して繋がるから。」とカウンセラーさんがおっしゃっていました。デンマークでは大学で専門的に学んだことが、直接その後の学生のキャリアと結びついてくることが多い傾向にあります。働いて社会を動かしていく人材を育てるためにも、大学で何を学びどう自分のキャリアを形成していくのか、ということを個々人に意識させなければなりません。Studievalgが行うガイダンスカウンセリングは、学生の将来のキャリアにに大きな影響を与えるであろう大学選びにおいて、重要な役割を担っているようです。
教育制度や大学に進学する年齢は違えど、やはりデンマークの若者も日本の若者も同じ時期に進路について悩んだり考えたり。今後は日本で近年重視されつつあるキャリア教育についても調べてみたいです。日本の人口はこれから少子化の一途をたどるといわれていますが、デンマーク社会のように「人」をどうやって育て、活用していくのか、日本独自のやり方を早くに確立することが大切になってくるのではと感じました。
それでは長くなりましたが読んでいただいてありがとうございました！次回もお楽しみに(＾ω＾)
