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笈川特訓班

≪★祝★完全公開でございます!≫

最近、笈川特訓班というものに参加しました。

これは、笈川先生という中国で最も有名な日本語教師が、

中国人学生を対象に日本語を教えるためにひらかれたものです。

僕はこの特訓班に日本人留学生(ボランティア?)として参加しました。

この特訓班を通して、中国語が上達としたのはもちろんのこと、様々なことを学びました。

今回はそのことについて、書いていきたいとおもいます。

まず、特訓班ではどのようなことをしたのかを説明したいと思います。

最初に先生が教材を読みます。続けて、中国人学生が朗読します。

その後で、間違った発音を先生が矯正します。

その時に「零号音」「一号音」「二号音」という聞き慣れない単語を使っていたり、

「パンダ的重点在パ上」とかいう表現を使っていたのが印象的でした。

ちょっと説明すると、

「号音」というのは1つの単語の中で強く読まれる音節を指し示すために使われます。

例えば、「零号音」の単語は「りんご」です。平板に読まれます。

「一号音」の単語は「パンダ」です。「パ」を強く発音します。

「二号音」の単語は「おかあさん」です。「か」が強く読まれます。

このように日本語を教えていることに驚きました。

そのことを中国人の学生に伝えると、

「えっ、日本人はアクセントの位置を習わないの?」って言われました(笑)

僕は「中国人も『この単語の声調は4声である』なんか習わないでしょ(笑)」って答えときました。

でもよく考えたら、中国人でも方言が強い地域だったら、習わなければいけないんですよね^^;

話を戻しましょう。

このように先生と一緒に文章を読んでいきます。ここまでは割と普通です。

その後が特徴的です。

2人一組を作って、その文章を読んで、

印象に残ったところについて、30秒くらいでまとめて話すということをしました。

(日本人は中国語で、中国人はもちろん日本語で)

そのあと、人を変えて、同じ作業を5回くらい繰り返します。

これはたまこみでも何度かやったことのある方法ですね。

あと、某わかおさんを外部講師としてお呼びした時もこのやり方を採用していました。

ただ、笈川特訓班で行った時とたまこみで行った時では2つ異なる点があります。

ひとつめに、僕達日本人留学生に限っては、いつもネイティブと対話できるという点です。

もしも変な表現があれば、逐一直してくれるので、助かりました。

ふたつめは、アウトプットの前にインプットをしっかりする点です。

具体的に言うと、

「私はこの会話文を読んで、印象に残った部分について話していきたいと思います」

「ここがポイントです」「要点をまとめたいと思います」

などといった論理を構築する表現を最初の1週間はずっと練習してました。

最初のほうは、教科書を見ながらでしか言えない子も、最後のほうではしっかりと暗誦できていました。

たまこみでもこのように自分の考えを述べる表現集みたいなものを用意した方がいいかもしれませんね。

授業はだいたいこんな感じです。

あとは、歌を歌ったり、発音練習したり、

先生が何とも言えない日本文化について話したりするくらいです。

次に、中国人の学生と交流する過程で、僕が感じたことや学んだことについて話していきたいと思います。

この特訓班を通して、僕は中国人の話す日本語の特徴をだいたい把握しました。

僕は日本語を学んでる中国人と交流する時は、

むこうの日本語能力が僕の中国語能力より高ければ、日本語で話して、そうでなければ中国語を話します。

そういうわけで、僕が普段聞いている中国人の日本語はかなりレベルの高い日本語なわけです。

だから、ほとんど発音にも問題がありません。

それゆえ、僕は中国人の話す日本語の特徴に気づくことができませんでした。

しかし、この特訓班では、そうではありませんでした。

中国人の日本語の特徴はだいたい以下のようです。 ●口の開きがかなり大きい。

(ちなみに僕達中国語専攻が中国語を習い始めた時は口を大きく開けるように指導されました) ●カ行とタ行の音が強い。 ●「大きいの人」等のように形容詞の後に「の」がつく。 ●促音が出来ない。 ●「ん」の音を単独で発音できない。 等等です。

次に、たとえ大学生でも、地域によっては標準語がかなり下手くそな子もいました。

(中国は地域間の方言差が大きすぎるため、各々の方言で話すと意思疎通ができません。

そのため、みんな『普通語』を習います。大学生だとだいたいみんな綺麗です。)

南方の出身だとわりと標準語が訛っている子が多いです。

僕は南方の訛りに慣れたので、だいたい問題ないです。

北方の出身だと訛りがあるけど、そこまで強くはないと思っていました。

特に、東北三省(黒竜江省、吉林省、遼寧省)は

中国で1番綺麗な普通語を話すというイメージがありました。

しかし、実際はそうではなく、東北地方でも黒竜江省以外はしっかりと 訛っているそうです(笑)

特に東北でも南の方は訛りがキツいそうです。

印象的だったのが、

大連(東北地方で1番南)から来た子がみんなの前で中国語を話している時に、

二三秒話しただけでみんなが大爆笑していたことです。

ちなみに、僕は彼の中国語があまり綺麗な中国語ではないのは分かりますが、

内容はほとんど聞き取れませんでした(笑)

なので、なんでみんなが大爆笑しているか全く分かりません。

だから、隣にいた中国人に何が面白いか聞いてみました。

すると、「あの子の発音めっちゃ変!」という答えが返ってきました。

ひどい話ですよね、訛ってるから笑うって(^^;

ここから先はボクの予想にすぎないので話半分に聞いてください。

たぶん南方の人の方言は普通語とあまりにも距離があり過ぎるのです。

南方のいくつかの地域はもう語族からして中国語ではない。

それゆえ、彼らは普通語を習得しないことには、コミニュケーションが成り立たない。

だから、ある程度意識的に普通語を話そうと意識する。(特に僕みたいな外国人相手には)

一方、東北地方(黒竜江省を除く。彼らの方言はほとんど普通語です)の方言は

一応普通の体系に組み込まれている。

だから、彼らは普通語を意識して話さなくても、コミニュケーションをする時に大きな問題に至らない。

それゆえ、訛りがのこっている。(出典『銃・病原菌・鉄(下))

「南方の人は方言が強いからこそ、方言を話さないように意識する」という逆説的な結論に至りました。

これは普通話教育を受けていることを前提とした仮説です。

だから、老人や中年は念頭に置いてません。

(老人や中年はそもそも普通話の教育を受けてない場合があります。)

とにかく、大学生でも普通話が下手な子がいることを実感しました。

かく言う僕も北京に来てから、標準語(日本語)ができるようになりました。

それまでは、ちょっと喋ったらすぐに大阪人だとバレました(笑)

あと、今回僕が接した中国人は良くも悪くも普通の大学生でした。

普段僕は日中交流会に参加したりしてるんですが、

そこにいる中国人はいわゆる「いい大学」の日本語を学んでいる学生がボリューム層となっています。

大学名を言われれば、だいたいどれくらいの大学かわかります。

しかし、今回出会った子はそうではありませんでした。

「そんな大学あるんだ!」みたいな大学が多かったです。

おかげで、中国の大学の多様性について知ることができました(笑)

以下が特訓班の写真です。

僕の髪型が激しく変わっていることについてはノーコメントで(笑)

特訓班5日目くらいに髪を切りました(笑)

すると、なんやかんやでパーマをあてることになりました

すると、こうなりました。

特訓班の最終日に面接大会がありました。僕はその司会を担当しました。

その時の僕がこれです(大使館にて)

この合宿を通して、僕が得たものは主に二つです。

一つは中国語力が向上したこと。

僕は普段本科性に混じって、授業を受けています。 そのため、読解力と作文力は向上しました。

国際関係論を論ずる時に必要な単語や表現をたくさん覚えました。あと、新しい概念も学びました。

しかし、中国語を話す機会はそれほど多くはありません。

(日本の授業を考えてもらえれば分かりやすいと思います。授業中に喋る人はいないでしょ笑)

かつ、1週間に何度も一緒に遊ぶほどの友達はいません(まあ、日本にもいませんが笑)^^;

そのため、上半期を通して日常会話はそこまで上達したわけではありませんでした。

しかし、今回の合宿を通して、一つの局面を突破できたという気がします。

この2週間、毎日授業が朝の10時から夕方の5時までありました。

ちなみに、僕はeveryday参加しました。けっこうきつかったです(笑)

しかし、しっかりと成果は現れました。

中国語で自分の意見を組み立てるのが速く上手くなりました。

そして、何より中国語で夢を見ました。北京に来てから初めて夢を見ました。

僕は夢をあまり見ないので・・・ つまり、初夢が中国語となってしまいました(笑)

あと、もう一つの収穫はたくさんの友達です。

この合宿の参加者は中国各地からやって来ています。

それゆえ、今後僕が旅行に行く場合にはそ、毎回現地のガイドを得られることを意味します(笑)

現に今も長春に旅行中です。もうすぐハルビンに行きます。寒いです。死にそうです。

長春にもハルビンにも友達がいるので、楽しい旅になりそうです。

以上がこの合宿を通して、ぼくが思ったこと、感じたことです。

せっかく中国に来たのだから 、「中国語も上達したい!」

という僕の願いを充分に叶えてくれるいい合宿でした。

さいごまで読んでくれてありがとうございました!

長春の偽満州国博物館で身を温めながら

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